ゴールデンウィークの喧騒も過ぎ、さわやかな新緑の季節を迎えています。荒越しを終えた田んぼには、肥料がまかれ、しばらくすると代掻き、そしていよいよ田植えが始まります。
田植え前の田んぼには、カエルの鳴き声が響いています。鳴いているのはシュレーゲルアオガエルです。産卵のために田んぼに集まっています。
シュレーゲルアオガエルは、その名の通り、青いカエルです。青いと言っても実際には緑色です。この緑色のカエルが茶褐色の田んぼの中にいるのですから、さぞ目立ちそうですが、実際にはその姿を見ることは至難の業です。泥の陰や畔に穴を掘り、巧みに姿を隠しているのです。
先日、田んぼの中で茶褐色のシュレーゲルアオガエルを見つけました。
「あれ?」
カエルなので、保護色は不思議ではないのですが、シュレーゲルアオガエルの褐色は初めて見ました。これまで見てきたシュレーゲルアオガエルは、すべて緑色でした。
考えてみれば不思議です。
茶褐色の保護色になれるなら、どうして目立つ緑色でいるのでしょうか?
田んぼの中はカエルの外敵だらけです。シマヘビ、ヤマカガシ、アオダイショウ。シラサギ、アオサギなども狙っています。緑色より茶褐色の方が断然目立ちません。
なぜ、シュレーゲルアオガエルは緑色のままで田んぼの中にいるのでしょうか?
・緑色の方が伴侶を探すのに有利だから?
・最大の外敵であるヘビは、目で獲物を捕捉するわけではないので、緑色でも茶褐色でも、捕食される確率は変わらないから?
・実は大半のシュレーゲルアオガエルは茶褐色で、人間の目には見えていない。ごく少数の緑色の個体だけが人間の目に映っているから?
さて、答えは?
今のところ不明です。
判明したら報告します。