例年だと新緑の季節を迎えている頃ですが、今年は様子が違います。木々の葉は芽吹き始めましたが、はじけるような勢いはありません。ゆっくりじわじわと、芽吹きの時期を迎えています。
一言で「緑色」といっても、実はたくさんの緑色があります。
濃いのから薄いの。青っぽいのから、赤っぽいのetc。その色の数は千差万別です。
写真は、アカシデの葉です。ほんのり赤みを帯びているのが特徴です。
空に向かって飛び出していきそうなのは、ミズキの葉です。大海原に泳ぎだすウミガメの赤ちゃんにも見えます。今の時期は緑色ですが、夏頃には少し青味がかった緑になります。
リズミカルな音が聞こえてきそうな葉は、コムラサキシキブです。合わせた手を開いたような形が空に向かって並んでいます。この葉の色はこのままほとんど変化しません。
楕円形の葉は、アケビの葉です。この葉はすばらくすると濃い緑色に変わっていきます。
たくさんの緑色が刻々と色を変化させながら春の野山を彩ります。
その様相は、あたかも緑の万華鏡です。