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寒雀

2012年1月22日 /四季おりおり

大寒の頃のスズメを「寒雀」といい、たいそう人気があったそうです。

 

「大寒の雀の肉には、こってりと油が乗っていて最もおいしいのである。寒雀かんすずめと言って、この大寒の雀は、津軽の童児の人気者で、罠わなやら何やらさまざまの仕掛けをしてこの人気者をひっとらえては、塩焼きにして骨ごとたべるのである。ラムネの玉くらいの小さい頭も全部ばりばり噛かみくだいてたべるのである。頭の中の味噌みそはまた素敵においしいという事になっていた。甚だ野蛮な事には違いないが、その独特の味覚の魅力に打ち勝つ事が出来ず、私なども子供の頃には、やはりこの寒雀を追いまわしたものだ。」

 

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この文章は、太宰治作:「チャンス」の一文です。
今でこそ、雀は食料とみなされなくなりましたが、かつては立派な食料でした。
そう言えば、昭和40年代、多摩地域で通称:「鳥山」と呼ばれる野鳥料理店が大流行した際には、スズメは鳥山の人気メニューでした。
因みに都立野山北・六道山公園の管理所は、野鳥料理店「村山砦」の跡地にあります。

 

今、寒雀を狙っているのは、タカやネコくらいで、人間は狙わなくなりました。
それを知ってか、知らずか。
ヒイラギモクセイと鉄製のフェンスに守られている場所にちょこんと座り、のんびり休んでいました。

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