引き続き、後半です。
7月に入っても日本全国を覆う空気は、どことなく重苦しいものがありました。震災の被害者の悲しい知らせは終わることなく続き、原発事故の影響は状況が見えてくればくるほど深刻なものになっていきます。
放射線量を気にする声も大きくなり、野外プログラムの実施には神経を尖らせました。
そんな重苦しい空気と関係があるのか、ないのか分かりませんが、今年は捨て犬、捨て猫が多い年でした。
犬は4匹、猫は15匹位いました。ヨークシャーテリア、トイプードル、柴犬、フレンチブルドック。どれも純血種です。
動物愛護センターに連絡して引き取ってもらうのが手っ取り早いのですが、飼い主が名乗り出てこなければ原則殺処分です。「どうしよう?」毎回、体がよじれるほど悩みました。
結局、今年に限っては全部、一旦保護し、里親を探しました。でも、もう頼める所には頼んでしまっているので、来年からは行き詰ってしまうと思います。本当につらく悩ましい問題です。
「捨てないで下さい。」
今年の夏も暑い夏でした。暑さと重苦しさの中でも明るいのはbirthスタッフ。彼らの明るさには本当に救われました。写真は、自転車クラブのディキャンプの一コマです。この笑顔に癒されます。
9月に入り、やっと猛暑から逃れられた、と思った途端に、今度は台風の直撃を喰らいました。強風で薙ぎ倒された大木が幹線道路を塞ぎ、車を押しつぶし、家を壊す。死者が出なかったのが不思議なくらいの惨状でした。倒れた木々の後始末は、年度末の今も続いています。
10月に入ると、都内各地で高レベルの放射線量が計測され、ニュースになりました。それに伴い私たちのフィールドでも放射線を心配する声が高まりました。ガイガーカウンターを持ち歩き、フィールドの安全を確認する日々が続きました。
11月に入り、秋も深まってきたにも関わらず、相変わらず暖かい日が続きました。暖かさや台風の影響で、今年は紅葉がダメかと思っていると、意外なことに結構、紅葉は綺麗でした。人間の心配をよそに、いつも通りに四季は巡ります。ほっと胸をなでおろしました。
12月も中旬を過ぎると大きなイベントは終了し、つかの間の休息に入れます。とは言っても、普段は仕事に追われてできない研修や会議でbirthの面々は年末ギリギリまで大忙しです。
今年は本当にたいへんな年でした。
NPO birthのスタッフの家族にも被災した方もおられました。
本当に不安な一年でした。
そんな中でも、おかげさまでNPO birthやそのスタッフは元気に過ごすことができました。
一年間お世話になりました。
来年もよろしくお願いします。