5分前まで、このAEDは患者の胸についていました。
泥のついたパッドが緊迫した現場の空気を伝えてくれます。
一回目の電気ショックで、心肺停止状態の男性は蘇生しました。
このAEDが男性の命をつなぎとめてくれました。
今朝9時。
一人の男性が某公園の管理所に飛び込んできた。
「階段のところで男性が倒れている」
AEDを片手にスタッフが駆けつけると男性がうつぶせで倒れていた。
息も脈も感じられず、体は痙攣していた。
ただちにAEDによる救命活動を行う。
「動かさない方が良いのでは?」
ギャラリーの声に一瞬迷いが生じるが、息も脈もない。
行くしかない!
AED音声が作動を指示する。
「電気ショックをします。体から離れて下さい」
電気ショック作動。
衝撃で大きく体が跳ね上がる。
その後、AED音声に従い、人工呼吸とマッサージを繰り返す。
AED音声は、「心臓の解析を行うので、体に触れないように指示」
二回目の電気ショックは不要と解析。
その直後、男性が息を吹き返し、唸り声をあげながら体を動かした。
「やったー。戻ってきた!」
救急車も到着し、蘇生した男性を救急隊に引き渡すことができた。
※現場検証で状況を再現するスタッフ
予断は許さないのだが、最悪の状態から救い出すことができた。
一日も早い男性の回復を願い、再会をお待ちしたい。