昨年末、里山民家の軒下に吊るされていた干柿。
やっと食べられるようになりました。
干柿づくりというのは、たいへん手間がかかる作業です。
収穫した柿の実の皮を一つ一つ剥き、紐で結び、干す。
十分干したら取り込み、紐からはずし、寝かし、揉み込み、また寝かし、白い粉を吹かせる。
年末年始通しで手間暇をかけてやっと出来上がりました。
出来あがった干柿は、生の柿よりも糖度が高く、和菓子のような食味になります。
一説によればその糖度は、生柿の1.5倍だそうです。
因みにこの干柿は長野県の下伊那で作られている「市田柿」です。
スーパーで売っている市田柿は、白く粉が吹いていますが、里山民家の干柿は白い粉が吹きません。
これは、気温の加減で、里山民家の気温では温度が高すぎ、白い粉が吹かないそうです。
生では渋くて食べられない柿も、手間暇をかければ美味くなる。
ただし、吊るしておけば良いというものではない。
親身に愛情込めて見守り、転がし、時に冷たい風にさらしてやる。
何はともあれ、年末年始を里山民家の軒下で過ごした干柿。
ボランティア作業の際のお茶うけに出されています。
寒い冬の午後、熱いお茶と甘い干柿。
これがね。
本当に美味いんです。