世に「ブスかわいい」というのがあります。ブスとかわいいは両立するのです。
野鳥でいえばこのシメなんかはその際たるものじゃないでしょうか。
太いくちばし、太い首、でっかい頭は、硬い木の実なんかを食べるにはいいんでしょう。
あの石のようなムクノキの種をパシパシ割って食べます。
人間が食べてもおいしい実の部分は捨てちゃうみたい。
本人(鳥)はそんなこと考えてもいないでしょうが、実にブスかわいい!
まあ「ブスかわいい」ってのは、たぶん赤ちゃんを大事に育てるための人間の本能なんでしょうね。
赤ちゃんがブスだからって嫌がってたら困るもんね。
しっかし君のその後ろ頭は何かね?
顔出したばっかりのきのこかい?
で、このシメは雌であります。
雄はさらにふてぶてしい悪っぽい顔をしてるのでありました。
こんなんです!
ひぇ~。人間だったらもてないだろうなあ。
と思っていたら、レンジャーの作ったパネルの前で、ある女の子がぽ~~っとしながら、このシメ君の写真を見つめていたのであります。
「ス、ステキです。シメ!」
なぬ~~!
こういうのを種内多様性といいます。
変わった嗜好を持った個体が、同じ種内にあるわけですね。それがあるから多様な遺伝子が残せる。
人間の世界は豊かに楽しくなる。
良い子のみなさん。学校でちょっと変わった考えの子、みんなと違う子をいじめてはいけません。
そういう子がいつか人類の役に立つ時が来るのです!いや可能性はじゅ~ぶんあるのです!