スタッフブログ

スタッフ紹介
スタッフ&インターン募集中
スタッフブログ
リンク

スタッフブログ

三尸(さんし)

2011年1月13日 /四季おりおり


人間の体の中には、上尸・中尸・下尸の3種類の虫(三尸)が住んでいるそうです。

大きさは2寸、約6センチ。

人間が生れ落ちるときから体内にいるそうです。


この虫が、60日に一度の庚申の日に体から抜け出し、その人の罪悪を天帝に告げ口にいく。罪悪のある人間は、天帝に命を縮められてしまいます。

 

「そりゃ~まずい」

 

110114-1.jpg    ※瑞穂町石畑にある庚申塔


 

 

そこで虫が告げ口をしに行けないようにするため、庚申の夜は眠らずに過ごすようになったそうです。しかし、一人で眠らずに夜を過ごすのは難しい。そこで、「庚申講」とよばれる集まりをつくり、会場を決めて集団で夜を過ごすようになりました。


そしてこの庚申講を3年18回続けた記念に建立されたのが庚申塔だと言われています。

 

考えてみると、この庚申信仰というものは、とんでもない事を信じ、とんでもない事をしていたような気がします。が、実際、どこまで信じていたのかは定かでありません。ただ、60日に一度、近隣の信仰する者たちが集まり、夜通し宴を開いていたようです。

 

つまり、庚申講を現代風に解釈すれば、「飲み会」ってヤツで、その集まる理由が庚申信仰であり、その根源には、3匹のちんこい虫がいるわけです。

 

今でこそ、道端にある目立たない石塔ですが、その建立の背景には、いろいろな物語や想い出、地域をまとめる仕組みが見え隠れします。


ただ、ぼ~っと、つっ立っているわけではないのですね。
改めて、日本人の知恵・歴史文化の深みに圧倒されました。

birth-bstaff |  comments(0) |  trackbacks(0)

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL

http://www.npo-birth.org/mt/mt-tb.cgi/572