突然ですが、タイトルの字、なんて読むかご存知ですか?
「禾」偏に「魯」で、「ひつじ」と読み、「田」を合わせて「ひつじだ」と読むそうです。
どういう意味かと言えば、
「一旦、稲刈りが終わった後に、再び稲が生えている状態の田んぼ」
だそうです。
もう少し詳しく説明します。
まず、「穭(ひつじ)」。
これは、稲刈りが終わった後に、再び出てくる稲の新芽です。
二番穂という言い方もあります。
この穭が生えている田んぼだから「穭田」ということです。
この「穭」という言葉。
たいへん古い言葉だそうで、平安時代に編纂された古今和歌集の中で使われています。
「刈れる田に生ふる穭の穂に出でぬは世を今更に秋はてぬとか」
「穭」は、秋の季語でもあるそうです。
さらに、「穭」という文字について調べてみます。
「禾」は、いね のぎ穀物の総称です。
では、「魯」は、どういう意味か?
「間が抜けている」という意味があるそうです。
すると「穭」は、「間抜けな稲」ということか。
稲刈り後に再生する稲の芽は、人間の目から見れば、確かに時期を逸した間の悪さを感じます。
が、虫や鳥などには、住みかと食料を与える大切な新芽みたいです。