穏やかであたたかな日が続いています。
よく晴れた空ではトンビが円を描き、畑の陽だまりではネコが毛をつくろっています。
里山の木々もだんだんと色づき、音もなくヒラリと舞い落ちる落ち葉。
本日の話題は、この「落ち葉」です。
江戸時代から昭和の中頃まで、ヤマに落ちる落ち葉は、農家の大切な資源でした。家族総出でヤマに出かけ、落ち葉をかき集めました。
「一枚たりとも見逃すな」落ち葉かきの後は、葉っぱ一枚落ちていなかったそうです。
隣の家が、自分の家のヤマに踏み込み、落ち葉を取ったと乱闘騒ぎになる事もあったそうです。
「この葉は、うちのヤマの木から落ちたから、うちの物だ。」
「いや、うちの土地に落ちてきたのだからうちの物だ」と、もう大騒ぎ。
それほど必死になって集めた落ち葉ですが、最近では、とんと関心がなくなった。
それどころかこの落ち葉が住宅地の嫌われ者になっています。
雨どいを詰まらせる。マイカーにこびりつく。ベランダ・玄関先を埋め尽くすetc.
この時期、木や林の持ち主にはご近所さんの冷たい視線が降り注がれます。
耐えかねた持ち主が木や林を伐採したなんて話には、暇が尽きません。
「みどりを守れ。ただし、遠くのみどりにしてね」
これが現実なのか。
今日も落ち葉でもめる某地域に行ってきました。
「落ち葉を落とすなら、木を全部切ってくれ!」
「若い時分には、落ち葉掃きなど、大した事はなかったのだが、こう歳をとっちゃね~。自分の体を支えるのが精一杯で、落ち葉掃きどころじゃないんだよ。木を切るか?それとも落ち葉を集めるか?さっさぁ!どっちにするの?」と、小気味良い啖呵を切るご老人。
さてどうする?!
頭を叩いても、首をひねっても、とんとアイディアは出てこない。
う~ん、困った!
と、本日はここまで。
話の顛末は、また来週・・・。