8月25日(水)~27日(金)に、
第34回造園夏期大学(主催:日本造園修景協会)が開催されました。
今年のテーマは「造園修景と生物多様性」。
1日目は、まず、国土交通省の小林氏より
生物多様性や都市の緑化に対する国の施策が紹介されました。
次に、東京都市大学の涌井氏より、なぜ生物多様性なのか、
豊富な資料をもとに、現代社会における危機と
造園修景技術が果たすべき役割について、講義がありました。
そして、birthの佐藤事務局長からは、野山北・六道山公園における
都民協働の里山パークマネジメント、生物多様性への取組みについて、
紹介がありました。
2日目は、インターリスク総研の原口氏より、
企業緑地のエコロジカルネットワークや地域コミュニティの場としての
役割、評価などについて、講義がありました。
また、長谷工コーポレーションの山本氏より、
地域の自然や景観に配慮した集合住宅の設計について
深大寺レジデンスを中心に事例紹介がありました。
最後に、昭和記念公園の松本氏より東京臨海広域防災公園の整備について、
東京都公園協会の山口氏より防災公園としての都立公園の管理運営について
講義がありました。
3日目は、東京臨海広域防災公園にて現地見学会が行われました。
ここは、大規模災害が起きた際の応急復旧活動拠点として、
東京の有明に今年整備されました。
発災時に、災害対策本部や医療支援、支援部隊ベースキャンプなどに
利用されますが、平常時は、公園として利用されています。
また、園内には防災体験学習施設(そなエリア東京:入場無料)もあります。
施設概要の説明を受けた後、実際に防災体験学習ツアーに参加しました。
大地震の発生後、国や自治体の支援体制が整うまでの72時間は、
自力で生き残らなければなりません。
このツアーは、災害が起きたジオラマの中で、
ニンテンドーDSのクイズに答えながら避難場所へ移動し、
地震発生後72時間の生存力をつけるというものです。
ジオラマは大変リアルで、クイズは子ども用と大人用があるため、
親子で防災について楽しく学ぶことができます。
避難場所には、身近なものを使って72時間をどう生き抜くか、
パネルや実物が展示されていました。
他にも映像シアターや、カードゲームで防災を学ぶコーナーなども充実しており、
子ども向けのイベントも随時開催されています。
体験ツアーの後、災害時に大型輸送ヘリが離発着するヘリポートなどを屋上で解説して頂き、
園内のその他の防災施設も見学しました。
防災体験学習施設(そなエリア東京)は、
災害時に市民が自力でどう生き抜くかを学ぶ、全く新しいコンセプトの体験施設です。
Rescue Cafeという防災フードやグッズの販売を行うカフェもあります。
(参照記事:http://www.npo-birth.org/staffblog/2010/08/golden-72-hours.html)
日頃忘れがちな防災について考える、そんな時間も必要です。
お近くの方は、「そなエリア東京」に一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
おすすめです。