うだるように暑い日が続き、熱中症の被害が相次いでいます。
今年の傾向は、室内での熱中症被害です。
では、どうすれば室内の暑さを和らげる事ができるのか?
今日は、里山民家敷地内にある作業小屋で、暑さ対策に効くと言われている対策を検証してみました。
因みに、作業小屋は、昔の作業小屋を再現してあるため室内にエアコンはありません。
まずは、小屋の外、日陰の熱中症指数を測ってみました。時間は12:13で、指数(WBGT)は28.3cです。因みに気温は、33.8℃です。
冷えた空気を閉じ込めておく
この時、小屋の中の指数は27.4cです。朝の冷たい空気を逃がさないために、この時点で部屋の窓は開けていません。外に比べると部屋の中は涼しい状況です。
風を入れてみる
次に、部屋の雨戸を一枚開け、外の空気を入れてみました。すると、指数は徐々に上がり、28.1cになりました。外から温かい空気が一挙に部屋に流れ込んできました。
窓を全開にしてみる
今度は、窓を全開にしてみました。指数は27.9cです。風が入り込み、指数は若干下がりました。
扇風機を回す
次は、6台の扇風機を一斉に回してみました。指数は28.1cです。
あれ?扇風機の風で指数は下がるはずなのに、逆に上がってしまいました。外気を呼び込んでしまったのか?それとも計測器の誤差なのか?
よしずで陽を遮る
今度は、陽の当たる窓側によしずを置き、たっぷり水をかけてみました。しかし、指数、室温ともに変化はありませんでした。よしずは陽を遮ってくれるので、日射による室温上昇を抑えてはくれますが、エアコンのように室温そのものを下げる効果はありませんでした。(当たり前か)
打ち水をする
次に、小屋のまわり、屋根、よしずにたっぷりと水を撒いてみました。ホースを使い、かなりの水量を撒きました。しかし、室内の指数、水温は変化なしです。夏になると、打ち水イベントで気温が下がったというニュースを見ますが、あれは一体何なんだ?!という疑問が頭に浮かびます。
ミストを発生させる
今度は、室内でミストを発生させてみました。部屋にある水道にミスト発生器を取り付け、扇風機を使って部屋を拡散してみました。ところが、これも指数、気温とも変化なしです。
ここまでの実験は、すべて指数、気温を下げる効果はありませんでした。
涼しい部屋づくりの通説がかなり揺らいだ感じです。
「ためしてバッテン」状態です。
ところが、数値には表れないものの、体感としては、明らかに効果が表れた対策もありました。
それは扇風機です。指数、気温に変化がないものの、風が体に当たると、すーと体が楽になります。一説によれば、人は風がある状態と無い状態では、体感温度が2℃くらい違うと言われています。この説を実証するように扇風機の風は、体を楽にしてくれます。
さて、今日の検証の結論です。
まず、よしずなどを使って陽が部屋に入るのを防ぐ。
風通しを良くし、かつ、扇風機を使って体に風が当たるようにしておく。
これで体感温度を3℃くらい下げられます。
試してみて下さい。