都庁都議会議事堂の都民ホールにて、
「東京の緑の今、そしてこれから」シンポジウムが開催されました。
主催は、東京都、セブン-イレブン記念財団、東京の緑を守る将来会議。
東京の緑を守る将来会議とは、
東京に残された貴重な緑を将来へ引き継いでいくことを願う、
有識者、樹林地所有者、NPOなど、様々な立場のメンバーが集まり、
設立されたものです。
NPO birthの佐藤事務局長もそのメンバーの一人で、
今回、この将来会議メンバーによる最初のシンポジウムとなりました。
会場には、緑に関心のある方、実際に緑を守る活動をされている団体など
160名を超す来場がありました。
はじめに、将来会議代表・東京大学教授の横張さんより、
東京の緑の現状や、緑地の役割、新たな"公"の必要性などについて、
基調講演が行われました。
引き続き、将来会議副代表・東京港埠頭(株)の大塚さんからは
東京都が策定した「緑確保の総合的な方針」や、将来会議の目的、
活動内容などについて、講演がありました。
次に、パネルディスカッションでは、
NPO法人樹木・環境ネットワーク協会の澁澤さんがコーディネーターとなり、
練馬みどりの機構の内田さん、足立区の保存樹を守る会の牛込さんから、
ご自身が所有する屋敷林の保全活動について事例紹介がありました。
屋敷林は、東京で特に減少が著しい緑地でもあり、
その保全についての声を直接聞く機会となりました。
続いて、(株)ニッセイ基礎研究所の池邊さんからは、東京に残された緑として、
都会の公園緑地や崖線、丘陵地などが紹介され、
birthの佐藤事務局長からは、練馬区の白石農園や、小平市のコゲラの森など、
実際に地域の緑を守る活動をしている市民の事例紹介がありました。
パネラーは、この4名に横張さんと大塚さんも加わりました。
現場で実際に活動されている参加者からの切実な質問にお答えしながら
ディスカッションが深まり、あっという間に予定時間が過ぎていきました。
行政、企業、市民が対立するのではなく、様々な立場を超えて、
東京の緑の保全を一緒に考えていく、
その第一歩となるシンポジウムになったと思います。
シンポジウムの後は、東京都とセブンーイレブン記念財団の共同事業である
「東京の緑を守ろうプロジェクト助成」の説明会も行われました。
これは、東京に残る屋敷林や雑木林など、樹林地での市民活動を支援するものです。
参加者からはご自身の団体の活動が助成対象になるのか、
具体的な質問が多数寄せられ、関心の高さがうかがわれました。