「道」という字がつく芸事は、数多い。
柔道、書道、茶道etc
では、「香道」という芸事をご存じだろうか。
香道(こうどう)とは、香りを楽しみ、日常を離れた集中と静寂の世界に遊ぶことを目的とした芸道で、一定の作法のもとに香木を炷(た)き、立ち上る香りを鑑賞するもの、とある。(引用:ウィペディア)
あまり一般的でない芸事だが、その歴史は古く、飛鳥時代に、推古天皇がはじめたと伝えられている。
古今東西、人間は、香りに魅せられ、生活に取り入れてきた。
飲食物、香水、芳香剤、シャンプー、石鹸etc。
改めて人と香りのつながりの深さに気づかされる。
さて、写真は、里山民家へ通じる道に咲いているクサギの花。
近くを歩くと、甘い香りが漂ってくる。
その甘さとさわやかさのバランスは絶妙で、どんな調香師でも敵わないだろう。
だが、良い香りにつられてあまりクサギに近寄ってはいけない。
花を引き寄せて嗅ごうものなら、がっかりのしっぺ返しを喰らうだろう。
ほのかに香るから良い香り。
香りの道は奥が深い。