まだまだ暑い日が続いていますが、秋の足音が聞こえはじめました。
魚屋の店頭には、早くも初サンマが並び、クリ畑の栗の実はどんどん大きくなってきました。
この時期、目立ち始めるのがサルスベリの花です。
鮮やかな深紅や白の花が夏の盛りを告げているかのようです。
サルスベリは、漢字で書くと「百日紅」と書きます。
花期が長いため、この名前がついたそうです。
もともとは中国原産の樹木で、日本には江戸時代に伝えられてそうです。
サルスベリという日本名は、幹がツルツルで猿が滑るからだそうです。
誰が名付けたのか?
おちゃめなネーミングです。
原産地には悲しい逸話が残っています。
ある乙女が恋に落ち、百日目に恋人と会う約束をしました。しかし、百日目に乙女は命を落としてしまいます。その百日目の日に開花した花なので百日紅と名付けられたそうです。
猿が滑るとは、かなり趣を異にするネーミングです。
そう言えば、映画『ニュー・シネマ・パラダイス』の中でも似たようなエピソードがありました。恋に落ちた主人公「トト」に、映画技師アルフレードは、身分の低い兵士と王妃の悲恋の話をし、トトの恋心を鎮めようとします。
華やかで可憐、その中に悲しみを秘める百日紅の花。
美しさゆえに、見る者に不安感を呼び起こすのか、
それとも夏の終わりを予感させる季節に咲く花だからなのか。
まばゆい日差しの中で深紅の花を咲かせています。