生後約1年のアオダイショウ君であります。
なかなか可愛い顔をしているのです。
さて今回は、「ヘビのとぐろの秘密」について、検証してみたいのであります。
ヘビはどのようにとぐろを巻くのか?と問われ、蚊取り線香のような渦巻き型を想像する人がいるかと思うのですが、
どうでしょう?このアオダイショウ君、蚊取り線香でしょうか?
ではこれなんかどうでしょうか?
これはもうちょっと若い、多分今年生まれたアオダイショウ君です。
どう見ても蚊取り線香ではない。
で、この体制のあと、「にげちゃおーっと!」と、動きだすと、こんなかんじです。
どうでしょうか?
そう!ヘビは蚊取り線香ではなく、8の字にとぐろを巻くのです。
8の字というよりは、Sの字の集合、分散形に体制を保つといった方がいいかもしれません
これははつまり、360度以上は巻かずに、途中から逆方向へ巻くということです。
ヘビは前へ進む時に、にょろにょろと、文字通り蛇行する。
その蛇行の縮んだ形にとぐろを巻くと、いつでもそこから前へ進めるのです。
蚊取り線香のように巻いて、そこから急いで前へ行こうとすると、体は何度も表裏にねじれなければなりません。
そんなドタバタは避けたいということなのだと思います。
これはとっても怖がってるアオダイショウ君です。
そういう場合は頭を体の中に隠し、少しだけ目を出します。
しかしこれもSの字を縮めた形で、決して蚊取り線香にはなりません。
マムシ君は体がとっても太短いので、実に分かりやすくSの地になります。
この体制からは攻撃もしやすい、逃げるのもしやすい。
しかしここまでお見せした写真は、みんなとっても緊張しているヘビたちです。
レンジャーにつかまり、撮影用のライティングボックスに入れられてしまったのです。
次に自然の中で、と~ってもリラックスしているシマヘビ君をお見せします。
おお~っ!香取線香やんかー!
どうやらSの字は緊張している時のとぐろの巻き方で、のんびり昼寝したりする時は、蚊取り線香が楽なようです。
「Sの字とぐろ」を見ようとして、ヘビをいじめたらいけません!