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ヒマワリに思う

2010年7月29日 /里山民家だより

1997年、世界で最も長生きしたフランス人女性、ジャンヌ・カルマンは、1988年、ゴッホ生誕百年記念の際、ビンセント・バン・ゴッホに直接会った事がある人物として一躍有名になった。カルマン女史は、ゴッホの印象を、「汚くて、格好も性格も悪い人」と語った。


ゴッホと言えば、奇才の画家として、世界中にその名を知らしめたオランダ人である。日本では、1987年、安田火災海上がゴッホのヒマワリを58億円で購入し、大きな話題となった。花瓶の中に15本の奇妙な形のヒマワリが挿してある絵をご覧になった事がある方も多いのではないだろうか。


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芸術性の良否は別にして、ゴッホの描いたヒマワリは、どれも奇妙な形をしている。評論家によれば、ゴッホは明るい気持ちの表現としてヒマワリを描いたそうである。しかし、どう見ても明るい印象は受けない。むしろ、明るさを求めて苦悩する心を描きだしたような印象を受ける。

ベタベタ、クネクネ、ゴチャゴチャと心の苦悩を筆に乗せて塗りたくったのではないだろうか。


若い頃は、このベタベタ、クネクネ、ゴチャゴチャ感が好きで、ゴッホ美術館にまで行ったもんだが、最近は、重くて、面倒で見る気もしない。シンプルでスカッとしたものに心惹かれるようになっている。


ゴッホは、37歳の時、自らピストルで頭を撃ち抜いて亡くなってしまった。せめてカルマン女史の半分まで生きていたら、明るくシンプルなヒマワリを描き出せたかも知れない。

ゴッホは、日本の風景に憧れ、日本への渡航を夢見ていた。

日本の里山に咲くヒマワリをゴッホに見せてあげられれば良かったのに・・・。

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