今日、近所の公園を歩いていると、タメ池の水面にたくさんの波紋が立っているのが見えました。
「あれ!」
近くによってみると、10センチ位の物体が水面に浮かんでいます。この暑さで、水質が悪化してしまったのか、みな苦しそうな顔でパクパクしています。
さて、こいつらの正体は何でしょう?
答えは...。
ウシガエルのオタマジャクシです。
このウシガエル。
今から100年ほど前に、アメリカのニューオリンズから連れてきたのが日本定住の始まりだそうです。それが100年ほどの間で日本全国に広まり、今や日本の生態系を破壊する悪者として、駆除の対象となってしまいました。ウシガエルは、ずば抜けた身体能力と貪欲さで、日本の在来生物を食べてしまうからです。
ウシガエルの貪欲さを示すビデオがあります。
是非、一度、見て下さい。
という訳で、すっかり嫌われ者になってしまったウシガエル。
もともとは食用として輸入されたそうです。そう言えば、子供の頃は「食用ガエル」と呼んでいました。最近こそ少なくなりましたが、居酒屋などで、「ケロヨン焼き」の名称で、焼き鳥のように出されていた事もあります。
わたしも食べてみた事があるのですが、鳥のささみのような食感で上品な味でした。
とは言っても増えすぎて生態系を壊してしまうウシガエル。
ウシガエルに罪はまったくないのですが、減らさなくてはなりません。カエルになってしまうと駆除するのも一苦労なのですが、オタマジャクシの間は、簡単な方法で駆除できます。
その方法は、オタマジャクシが住んでいる池の水を干してしまうのです。水が抜けない構造の池だと出来ないのですが、水抜きが出来る池なら冬場に水を抜いてしまえば、駆除できます。
なぜ、冬かと言えば、ウシガエルのオタマジャクシは、オタマジャクシのまま冬越するからです。日本産のカエルの場合、春から初夏にかけて卵を生み、夏にはみんなカエルになって上陸してしまいます。ところが、ウシガエルのオタマジャクシはカエルになるまでに時間がかかります。これがウシガエルの最大の弱点です。
今後、ビオトープづくりやタメ池をつくる場合には、水抜きが出来るように排水溝を作っておくと、ウシガエルに悩まされることがなくなります。
是非、考慮して下さい。