ここ数日の暖かさで、足踏みしていた季節が一挙に動きはじめました。
雑木林のみどりは深みを増し、ミズキやガマズミ、オトコヨウゾメの白い花が盛りを迎えています。
寒くもなく、暑くもなく、さわやかな風が吹く雑木林の中を歩くのは、本当に気持ちが良いものです。
さて、今日は、雑木林の中で、とても素敵な光景に出会いました。
山道が紫色の花びらで埋め尽くされていたのです。
「あれ!なんの花だろう?」
ラベンダーのような色で、小さな貝殻のような形の花びら。
正体は、フジの花でした。
ところが、あたりを見回しても、上を見上げても、どこにもフジの花は咲いていません。
たぶん、雑木林の林冠の上で花が咲いており、それが道に落ちてきたのでしょう。
毎日、里山の中を歩いていますが、こうした光景は、めったに見ることができません。
自然が作り出す奇跡的な美しさと、偶然の出会いに感謝し、その場を後にしました。