やっと来ましたホトトギス。
今朝、野山北・六道山公園の上空をけたたましく鳴きながら飛んでいました。
これでカツオが食べられる。
さあ、カツオを買いに「魚屋に行こう」
今でこそ、一本600円も出せば買えるカツオですが、江戸時代は大変高価な魚だったそうで、今の物価に換算すると一匹20万円もしたそうです。
一匹20万円の魚というと、今だってそうあるもんじゃない。
思い当たる魚といえば・・・。
熱帯魚屋で売っているレッドアロワナぐらいなもの。
江戸時代、初ガツオを食べるのは、レッドアロワナを買ってきて食べるくらい凄い事でした。?
それでも初物喰いに血道を開けた江戸っ子。
庶民には当然手が出ない。でも初ガツオを食べると寿命が750日伸びる。
どうしても食べたい。
そこで、
「女房を質に入れても初ガツオ」
なんて川柳を詠んで、喰えないウサを、笑って晴らしました。
さて、カツオの調理法もいろいろとあるみたいですが、やっぱり初ガツオは、刺身にして辛子醤油が一番。巷では、生姜が流行っていますが、生姜だと水っぽくなるだけで、カツオの味が活きてこない。
その点、辛子は、初ガツオ独特の渋さをまろやかにし、旨みを目いっぱい引き出してくれる。
やっぱり、初ガツオは「辛子醤油」に限ります。
さあ、カツオも下ろした、辛子醤油も用意した。後は皿に盛り付けるだけ。
ここまで待ったんだから趣向をこらしたい。
カツオの赤い実が引き立つように、ちょっと濃い色の器を用意し、鮮やかなみどり色のモミジの若葉を添える。
さあ、食べるゾって段になって、ふと思い起こす第三の登場人物「ホトトギス」の存在。
こいつを、どう皿に盛り込むかが課題。
ホトトギス型の箸置きを用意する。
キュウリをホトトギス型に抜いて皿に添える。
いまいちパッとしない...。
「まあ、いいか、ホトトギスは。」
さあ、平成22年の初ガツオ、いただきます。
「鳴かぬなら、鳴くまで待とう初ガツオ」
待った甲斐がありました。