昨日から春のお彼岸に入りました。
穏やかな日和に誘われ、今日は、高岡家のお墓参りに行ってきました。
高岡家のお墓とは、里山民家の近くにある神明入の奥にある古い墓地です。
言い伝えによれば、江戸期から昭和初期にかけて、この地に高岡家という資産家一族が住んでいたそうです。
墓石には、たいそう立派な細工が施され、高岡家の繁栄と信心深さを、今に伝えてくれます。
いつしか高岡家は、地域を離れ、今は縁者の行方も分かりませんが、地域の方々が細々と守ってきたようです。
ここ数年は、野山北・六道山公園ボランティアのみなさんが高岡家のお墓を大切にしています。高岡家の墓地は、正式には公園の敷地ではないのですが、ボランティアのみなさんは、草をむしり、落ち葉を掃いています。
写真に写っている菜の花も、ボランティアのみなさんが供えたものでした。
昔、お坊さんに、仏壇が中心から左右対称になっている理由を聞いた事があります。
「仏教では、縁のある者と無縁の者、双方を相等しく大切にする。だから、仏壇は、扉、ロウソク立て、供物置き、全てが左右対になっており、一方は、縁のある者のために、もう一方は無縁の者のためにある。」
「縁ある者も、無縁の者も相等しく」
ボランティアのみなさんが供えた菜の花を眺めていると、坊さんの言葉を思い出し、
心の中に暖かなものを感じました。