昔から「子はかすがい」と言います。
「かすがい」と言うのは、木と木を組み合わせる時に使うコの字型の金具で、ホチキスの針のデカイ奴です。
行政と市民が協働をする時、かすがいが必要な事が多々あります。
そんな時にかすがいの役割を果たすのが、中間支援組織(intermediary)です。
昨日は、都内某所で「かすがい」やってきました。
市民協働型の公園づくりを進めるためです。
まずは、双方の顔合わせから。
みんなで、客観的に公園を評価して、
それを分かち合う。
この段取りを踏むことで、行政と市民の距離は、ぐっと縮まり、互いに理解し合える関係が生まれます。
partnerーshipには、かすがいが必要ですよ。
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「子はかすがい」
神田にすむ大工の熊さん。腕はいいが、大酒飲み。
ある日、愛想を尽かしたおかみさんは、一粒種の亀坊を連れて出て行ってしまう。
3年の月日が流れたある日、熊さんは、偶然、亀坊と出くわす。
明日、一緒に鰻でも食べようと約束し、「おっかあには、父ちゃんと会った事は内緒にしておけ」と、こずかいを渡して再会を約束する。
さて、家に帰った亀坊。父ちゃんにもらったこずかい銭が、おっかさんに見つかってしまう。知らないおじさんにもらったと白を切る亀坊。
嘘をつくなら金槌で頭を叩くよと、迫るおっかさん。
とうとう亀坊は、とうちゃんに合った事を白状してしまう。
さて、翌日、おかみさんは、亀坊にこざっぱりした着物を着せて送り出した。が、居ても経ってもいられない。とうとう、うなぎ屋まで来てしまった。
そこで、熊さんとおかみさんはバッタリと会ってしまう。
が、両者、ぎこちない素振り。
2人の様子を見ていた亀坊。とうとうしびれを切らし、「ねぇ、また一緒に暮らそうよ。
そう言いたいだろう」これがきっかけで2人は話し出し、あっという間に心が通う。
「なあ、昔から子はかすがいって言うが本当だな」と熊さん。
それを聞いた亀坊がこう言った。
「子はかすがいか、それで昨日、おいらを金槌で叩くって言ったんだね」