子供の頃には、正月6日だと、まだ正月ぽかったのですが、最近は松の内も早めになっているような気がします。
今日は、正月気分を味わうために、都立野山北・六道山公園の里山民家に行ってみました。
青梅街道を山の手に折れ、古い街中を抜けると、山の手に、里山民家の姿が現れました。
穏やかに晴れた正月の里山にたたずむ民家は、凛として立つ、正装の紳士のようです。
かやぶき民家の立ち姿もいろいろです。
貴婦人のような美しさをもった民家もあれば、豪華な様相の民家もあります。
里山民家の姿は、かってこの民家を立てた地域の名士のように、健気で礼儀正しい江戸時代の日本人をイメージさせます。
さあ、門のところまで来ました。
門の両そでには、松飾りが立っています。
この松飾り、公園ボランティアの手作りです。
竹、松、笹、ナンテン、藁、ぜ~んぶボランティアさんが里山から集め、それを丹精込めて松飾りに仕立てました。
ボランティアは、どんな気持ちでこの松飾りをつくってくれたのでしょうか。
この松飾りには、ボランティアのいろいろな願いが込められているのでしょう。
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門をくぐると、堂々とした民家の姿が現れます。
庭は、きれいに掃き清められ、民家番の方が水まきをしています。
民家の門には正月飾りが下がっていました。
これもボランティアさんの手作りです。
藁と米は、裏の田んぼでとれたものです。ミカンも公園内でとれたものです。
里山の素材で、ボランティアが作った正月飾り。
なんと言うもてなしなんでしょう。
これぞ日本の心って感じです。
母屋に入るといろりに火が入っていました。
冷たい空気といろりから立ち上る匂いが、なんとも心地よく、新鮮な気持ちにさせてくれます。
森林浴ではなく、民家浴とでも言いましょうか。
木枠の引き戸には、凧が飾ってあり、正月気分を盛り立ててくれます。
陽のあたる縁側に出てみると、昔懐かしい玩具が並んでいました。
コマ、メンコ、おはじき、福笑い、お手玉...。
昼には学校から帰ってきた近所の子供たちが集まり、正月遊びに興じるのでしょう。
縁側の奥の板の間には、ミカンの皮や、サツマイモが干してありました。
ミカンの皮は何に使うのだろう?
お茶かな?料理に使うのかな?
サツマイモの方は、干し芋だと思います。
きっと干し上がったら、来園者にふるまわれるのでしょう。
ちなみに、ミカンの皮も、サツマイモもボランティアさんの手作りです。
ほんのわずかな時間でしたが、里山民家は、お正月を味あわせてくれました。
自然があって、人がいて、思いやりがあって、どこか誇らしい。
日本の伝統文化って良いですね。
これもみんな公園ボランティアのおかげです。
野山北・六道山公園ボランティアは日本一のボランティアです。
言いきっちゃいました。
今年もよろしくお願いします。