「はけの自然とくらしのオンラインフォーラム」を開催しました
国分寺崖線は、古多摩川の流れが武蔵野台地を削り取って移動した河岸段丘で、立川市から大田区まで続く崖の連なりです。崖線は産官学民の多くの主体が関わりを持つ連続した緑であり、東京の緑の骨格として位置づけられています。崖線の保全と活用を検討するために、多様な主体が連携できる仕組みが求められています。
そこで、当団体が指定管理の構成員となっている国分寺崖線沿いの都立公園が中心となり、2月16日に「はけの自然とくらしのオンラインフォーラム」を初めて開催しました。
これまでの地域連携力を活かし、パークコーディネーターが国分寺崖線沿いの緑地所有者や管理者に広く呼び掛けを行った結果、東京都および国分寺崖線が位置する5市、大学、企業、NPOなど産官学民20団体の参加が実現。参加者には事前アンケートを行い、崖線の状況や現在の課題などを調査。その結果をもとに当日のプログラムを検討しました。
フォーラムではまず、国分寺崖線の都としての位置づけ、歴史・文化、生物多様性、活用事例の4テーマについて専門家から話題提供いただきました。その後、参加者が所有・管理に関わる緑地の状況を写真等でシェアしながら自己紹介し、最後にグループに分かれて今後の連携についてディスカッションを行いました。
参加者からは、
「これだけの規模でお話を聞く機会がなかったため、他の団体の状況が聞けて良かった」
「企業、大学、自治体でそれぞれ立場は違っても連携を望んでいることがよくわかりました」
など、これまでなかった産官学民の横のつながりが生まれたことに対しての喜びの声が上がりました。
フォーラム終了後のアンケートでは、参加者全員が、本フォーラムが連携のきっかけになると思うと答えています。オンラインフォーラムが実現したことで、国分寺崖線の保全と活用を協働で進めるための新たな連携のスタートを切ることができました。今後も継続的な交流の場を設け、具体的な保全と活用の取り組みにつなげていく予定です。
(武蔵国分寺公園副所長/パークコーディネーター 中倉美奈子)
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